「自分のせいじゃない」「悩みは外側の問題」だと伝えたかった」
今月1日放送「王様のブランチ」BOOKコーナーでよしもとばななの最新作「さきちゃんたちの夜」が特集されました。
よしもとばななは1987年に小説「キッチン」(角川書店)でデビューして以来、たくさんの小説を世に送り出しています。作品は海外でも評価されており、「キッチン」は世界30ヵ国以上で翻訳、出版されています。
最新作「さきちゃんたちの夜」(新潮社)は5つの短篇で綴られ、主人公の名前はすべて“さき”という女の子。
「きつい世の中を、前を向いて生きる女性たちに贈る、よしもとばななの5つの物語」と紹介されています。
よしもとばななさんはこの作品を描いたきっかけについて以下のように語っています。
「東京に住む今の30代を描きたかった」
「厳しい時代を生きる20代、30代の人に「自分のせいじゃない」「悩みは外側の問題」だと伝えたかった」
去年3月、本作を執筆中によしもとばななさんの父で思想家の吉本隆明さんが亡くなりました。
この出来事が影響で文法の使い方が酷くなってしまい、疲れていたし、悲しかったんだなと分かったと話していました。
吉本隆明さんが目が見えなくなる前までは自分の作品を読んだくれたそうで、「自分の道がついているから、あとは好きなように書いていって下さい」と言われたそうです。
よしもとばななさんは10才になる息子さんお母さんでもあるそうで、男の子の子育ては大変だが楽しいとのこと。
作品では自分より10年前の事を書いているので、もう少しあとになったら子供の事が書けるようになると思うと語っていました。
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